前回まででグリップ材を切り出したので次はフレームの型取りをする。
素材
用意したフレーム材は外側から
- カーリーメープル(1.5mm)
- ハワイアンコア杢(1.5mm)
- メープルサンド用(2.0mm)
- ハワイアンコア杢(1.5mm)
- トチ縮み(1.5mm) 内張り
銘木ランディングネットの名に恥じぬよう、花梨瘤の存在感を引き立たせるようフレーム材にも杢の入った美しい素材を用意した。
そして今回は内張りにも挑戦しようと思っている。
準備
フレーム材を設計通りの形に曲げていくのだが、いきなり曲げようとすると割れてしまう。杢の入った木材はただでさえ割れやすいのでまずは水に浸し加工しやすくする。
[湯船に水を張り木材を沈める]
フレーム材が水をしっかりと吸収するまでの間にフレームの型枠を作成する。
[型紙をのりで貼り付ける]
[型紙の1ミリ程度外側を切り抜く]
[ヤスリで型紙の大きさに削っていく]
切り出したグリップとフレームの型枠をくっつけてみるとなんとなく完成形が見えてくる。
[設計通りに曲線が出ている]
フレーム材の型取り
グリップ材とフレームの型枠は、それぞれに穴を開けタイラップ(結束バンド)で連結した。
実は当初グリップ材にネジを付けようとした際にちょっとした事故があった。いや、大事故か。もう制作をやめてしまおうかと思ったくらいだ。これについては後ほど。
フレームの型枠にはネジを取り付けヒモを引っ掛けやすいようにしてある。
しっかり水を吸ったフレーム材を1枚型枠に沿わせ、じわりじわりと力を加えていくと折れることなく曲がってくれた。
杢の入った材は曲げが難しいという認識だったが随分と簡単に曲がったので拍子抜けしてしまった。
スチームベンディングをしなけりゃ曲がらないかなと思っていたので助かった。そんな機械は持っていないし。
他の材についても試してみたが簡単に曲がりそうなのですべての材を一辺に曲げることにした。
[全てのフレーム材をヒモで固定した]
内張り材の形はフレーム材の形とは異なるので別の型枠を作成し型取りした。
フレームの型枠の方は、グリップ付近の固定をやり直した。
[内張り材もすんなり曲がってくれた]
フレーム材の型取りをしてから5日経ったのでヒモを外してみた。スチームベンディングのように熱を加えていないせいかスプリングバックによる戻りが大きいようだ。
それでも力を軽く加えればほぼ型枠通りに曲がってくれるのでフレーム材の接着をする上で問題にはならないだろう。
[5日間型枠に固定したフレーム材]
次は接着の工程だ。
大惨事
なんとグリップ材にヒビが入ってしまった。
後で切り捨てる部分にネジを付けてヒモで型枠と連結しようとした時のことだ。
下穴は開けていたのだけど小さすぎたようでネジを締めていったらピキッと亀裂が入ってしまった。
一瞬の出来事だった。
呆然とした。
もうやめようと思った。
暫くの間遠くを見つめていた。
しかしなんとか気を持ち直し修復を試みることにした。
なんとかなるかもしれないという思いが湧いてきた。
修復に使用するのは、フレーム材とグリップ材を接着するのに使用するセメダインスーパー。二液性の化学反応形接着剤だ。
[セメダインスーパー]
[隙間に接着剤をしっかりとすり込む]
ヒビ割れの隙間にまんべんなく接着剤を流しこんだらハタガネで隙間がなくなるまで締め込み固定する。
[隙間がなくなるまで締め込む]
ハタガネが曲がって見えるが、カメラやレンズが悪いのではなく実際にハタガネが曲がっているのだ。
このまま数日放置すればすっかり固まって隙間が元に戻ることはないだろう。目立たなくなると良いのだが。
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