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7thwheel blog

世界はわたしのなかにある

役内川の敵(ヤマメ)を猿ヶ石川で討つ[2014釣行記]

役内川

先週秋田に行った際に、映画釣りキチ三平のロケ地である役内川に入った。

空を雲が覆い尽くしていていつ降りだしてもおかしくない状況だったが、久々の釣行ということもあり、どうしても釣りをしたかった。

遊漁証を買いに入った店では本当に良いのか?と聞かれた。これから雨が降るのにやるのかと言う意味だろう。

「良い。やる。」

きっぱりと言い放った。

雨が降り出すまでの1時間でも30分でも良いから釣りがしたかった。

いつもの場所から入渓すると下流側では鮎師が一人釣りをしていた。鮎なら問題なしと上流側へ入った。

竿を出して1時間。途中晴れ間も見えたりして天気は持ちこたえている。しかし釣れるのは木っ葉ヤマメばかり。餌だけが減っていき魚籠はいつまで経っても空っぽだ。

ポイントを変えながらあらゆるところを流すも竿がしならない。ブルブルっとした小さなあたりばかり。入渓のしやすさからすると相当スレているのだろう。もしくは釣りきられてしまっているか。

その日は雨がたくさん降るような予報もありガンガン上流へ攻める気もなかった。

そうこうしているうちに雨粒が川面に波紋を作り始めた。

下流側に目をやると鮎師が竿を振っている。まだ帰りそうもない。私ももう少し粘ってみようとハリにエサをつけた。

思っていた以上に雨足は強まらず、むしろ魚の警戒心を解くには丁度良い具合だった。

入渓当初に立っていた場所とは対岸に位置し、岩盤が作り出す段差付近を流す。相変わらず木っ葉がエサをダメにしていく。

何回流しただろうか。段差に沿って流れる目印を眺めていたらピタッと目印が止まった。

また木っ葉か。竿をあおるとズシリと思い。根がかりか?と思った瞬間竿が一気にしなる。

でかい!

突然の出来事に焦る。走られないようにテンションを掛けつつ魚を浮かせようと竿を絞った。

水面付近に浮いてきた魚体はかなり大きい。尺クラスであることは間違いない。

下流に逃げようとするのをいなしつつ何とか空気を吸わせようと竿を立てるが浮いてこない。

突如魚が対岸に向かって走りだした。走らせまいと更に竿を絞る。

つん。

竿が軽くなる。

魚体はどこかに消えてしまった。ほんの十数秒程度の出来事だっただろう。

呆然。

咆えた。

千載一遇のチャンスを逃した。

仕掛けをみるとチモトのあたりで切れている。傷ついていたところから切れたのだろう。

その後諦めきれずにエサを流したが、竿が重さを捉えることはなかった。

失意の雨の中竿を収めた。

次の日リベンジと意気込んで入渓するも食べごろサイズのヤマメとイワナが1尾ずつだった事を付け加えておく。

猿ヶ石川

今日は一日天気が良さそうだ。先週の敵を猿ヶ石で討とう。今日は珍しく最初から大物狙いだ。いつもは子供達に食べさせるために数を狙っている。数と言っても片手釣れれば良い方なのだが。

いつものポイントに入る。本流だ。私は基本的に1つの場所でしか釣らない。1つの場所で粘るのが好きだ。車で次から次へと釣り場を変えるのはあまりやらない。

下から探りながら釣り上がり、大場所を迎えるというのがいつもの釣り方だが、今日は最初から大場所を目指した。大物一点狙いである。

仕掛けは0.4号の新品のラインを通しで使い、オモリはBを選んだ。水が多めだったので確実に底を流れるようにとやや重めにした。ハリはがまかつのくわせヤマメ半スレ7号。

ハリとハリスの結束は漁師結びとした。簡単に結べて強度もありかつ余分なラインが最小限に抑えられるので最強の結び方だと思っている。

エサの流れ具合を見るために数回流した後いざ本筋を狙う。流芯の脇のやや流れが緩んだあたりにエサを流す。

何回か微妙に流し方を変えていると目印が止まった。

竿をあおる。

動かない。一瞬根がかりかとも思ったが、手に伝わる感触から根がかりではないと確信する。こいつはでかいぞ。

ぐうっと竿を絞るがなかなか浮いてこない。前回は竿を立ててしまったこともラインブレイクの一因かと反省し竿を寝かせてテンションをかけていく。

徐々に浮いてきた魚体は先週逃したのと同等で尺クラスだ。でかい!

なかなか動かない魚を流芯から外そうと竿を絞りテンションを強める。

全く動かない。

後退しながら流芯を外そうと竿を絞る。

その重みから半円を描いていた竿が緊張から解放され、重さを失ったラインは煙のように宙を舞った。

またしても痛恨のラインブレイク。役内川の悲劇の再来である。

ラインを確認するとオモリの少しし下から切れていた。一番弱かったところが切れたのだろう。

しばし呆然。

ここでひとつの結論に至る。大物相手に0.4のラインでは細すぎる。少なくとも私の腕では0.4で尺クラスと渡り合うことができない。

ラインを0.6号に変えることにした。0.6であればそう簡単に切られることはないだろう。

諦めることができなかった。必ず大物を釣り上げたい。

ポイントを休ませるため違うところを流した。食べごろサイズのヤマメが一尾上がった。

食べごろサイズを絞めてさばき少し休憩しながらも大物への執念は失わなかった。

よし。

再び流芯脇へエサを流し始めた。

以前同じ場所で、一度バラした8寸程度を釣り上げたこともあり簡単には諦めたくなかった。

魚信がないまま数回流したところで、再び目印が止まる。

きたか!?

竿をあおる。

重い。

よしでかいぞ!

体に緊張が走るも、0.6号のラインは心に安心感を与えてくれた。

切られる心配はない。じっくりやろうじゃないか。

妙な落ち着きの中、魚を浮かせようと竿を絞った。

魚体が浮いてくる。間違いなくでかいぞ。さっきのやつかもしれない。

流芯に逃げられないようにとテンションをかけると魚はいとも簡単に浮いてきた。

流芯からはずれた魚は空気を飲んだ。

取り込みのために後退しつつ手前に寄せる。

と、魚がこちらに向かって走りだした。

魚は私の股をくぐり抜けラインが足に絡まる。

想定外の出来事に焦る。

バレたらどうしよう。

ラインをたぐると魚がついてきた。抵抗はほとんどない。

ラインを足に絡めたまま、魚をなんとかネットに収めた。

最高の気分。

体中に喜びが走った。

体をピンク色に染めた幅広の綺麗なきれいなヤマメである。ヒレは黄色でぴんとしている。

ネットの枠よりも大きいので9寸はありそうだ。

ハリは飲まれていたのが腕の無さを物語っているがとにかくこの大物を仕留めたのだ。

嬉しさで一杯である。

ハリを外し早速計測してみる。

30cmに若干届かない。く〜。泣き尺である。

人生初の尺ヤマメとはならなかった。以前豊沢川で釣った29.5cmよりも数ミリ小さい。

ヤマメを良く見るとラインによる傷もないし、ハリも残っていない。どうやら先程バラした魚とは別物のようだ。

改めてこの川のポテンシャルに驚かされる。

サイズはどうであれ大きなヤマメを釣り上げることができた。今晩はこの喜びを肴に美味いビールが飲めそうだ。

子供に見せたくて生きたまま持って帰ろうとしたが、渓流で遊んでいるうちに☆になってしまった。f:id:seventhwheel:20140726183758j:plain